2021年3~4月活動記録
2021年04月03日 15:00
拡大事務局会議を開催いたしました。事務局会議に先立つ意見交換会では、アジアの各地で国家の枠組みと普遍的な人権との間に深刻な矛盾が生じ流血の事態にまで至っていること、またその中で"内政不干渉"という言葉がしばし現れていることについて、意見交換を行いました。その中ではまず、"内政不干渉"という言葉は、1955年に開催されたアジア・アフリカ会議(バンドン会議)において、当時の米ソ冷戦がアジア・アフリカ地域に持ち込まれることを避けるべく、平和五原則の内の一つとして掲げられたものであったという原点を思い起こすべきだ、という意見が出されました。また、国連憲章が国家や国民ではなく人民(=People)を主語として謳われていることにもあるように、政治的な原則は、国家権力を主語とするのではなく、そこに生きる人々を主語として掲げられるべきなのではないか、といった意見も出されました。さらには日本社会における在日にも目を転じると、"内政不干渉"の原則が、日本人の側が在日の社会参画・関与を退ける根拠として、在日が定住している日本社会への関与・参画に対して消極的であることを是とする根拠として、使われてきた歴史について言及する意見もありました。
古くて新しい問題である"内政不干渉"論についても、朝鮮民族の一員であり、日本社会に定住する市民であるという両義性をもつ在日の視座から、意見交換を続けていきとたいと思います。